出産直後の女児を放置して死亡させたとして、警視庁少年事件課は10日、東京都足立区の無職の少女(19)を殺人容疑で逮捕したと発表した。少女は出産の約5時間後、携帯電話のメールで友人に知らせ、駆けつけた友人らが見つけた時にはすでに死亡していた。
調べでは、少女は18歳だった4月15日午前8時ごろ、同居していたフリーター男性(24)のマンションのトイレで女児を出産し、そのまま便器内に放置し、死亡させた疑い。女児は羊膜をかぶった状態だったため窒息死した。少女は「金もないし、育てられないから、放っておけば死ぬと思った」と供述し「死んだ赤ちゃんには申し訳なかった」と反省しているという。女児は身長約50センチ、体重約2940グラムで、出産直後は身体に異常はなかったとみられる。
少女は昨年4月に家出し、同年9月に妊娠9週目と判明。友人から中絶費用として15万円を借りたが、すべて生活費に使ったという。出産直前まで勤務先の風俗店で働いていた。一人で出産した後、しばらく男性と一緒に寝ていた。【三木陽介】
毎日新聞 2006年8月10日