トヨタ自動車グループ系部品メーカー「東海理化」(愛知県大口町)は28日、工場で使用する冷却水を光触媒で除菌する装置を、松村石油(神戸市)と共同で開発したと発表した。従来、冷却水に投入していた薬品を使用しなくても、細菌や藻の発生を抑えることができるという。
この装置は光に反応して有機物質を分解する性質を持つ光触媒を塗ったスクリューを、冷却水の配管に組み込む仕組み。スクリューに紫外線ランプを照射すると、1台で1日当たり2トンの冷却水を除菌できるという。また、冷却水のカルシウム成分の固体化を防ぐ高周波装置を併用すると、配管の詰まりや、さびの発生も抑えることができるという。
東海理化は07年度末までに、このシステムを同社5工場すべての冷却装置に導入。年間に12万トンの薬品が不要となり、約2000万円のコストダウンにつながるという。【中井正裕】
毎日新聞 2006年8月29日