相次ぐ大手の撤退で路線がなくなる見込みだった名古屋駅と中部国際空港を結ぶバス路線について、岐阜県瑞浪市のバス・タクシー会社「平和コーポレーション」が10月から参入することを決めた。同社は「空港アクセスは鉄道以外にも確保されるべきで、運賃を高めにすれば路線を維持できる」と話している。
同社は岐阜県中津川市から愛知県営名古屋空港を経由して中部空港に向かうバスを運航している。10月からは名古屋駅も経由地点に加え、同駅と中部空港間で1日往復39便を運航する。
運賃は従来の大手より200高い1200円(大人片道)に設定された。山田和洋常務は「料金を高めに設定するほか、名駅から県営空港への需要も見込めるので採算は合うはず」と話している。
名駅-中部空港のバス路線は名鉄バスの撤退後、ジェイアール東海バスのみが続けていたが、利用者低迷で9月末の廃止を決めている。栄地区からの路線(名鉄バス)も同様に廃止されるため、都心部からの路線はなくなる見込みだった。
【井崎憲】
毎日新聞 2006年9月5日