公明党は11日、20日の自民党総裁選後に発足する新内閣で、退任する北側一雄国土交通相に代わり、冬柴鉄三幹事長を推薦する方針を固めた。後任の幹事長にはすでに北側氏が就任することが内定している。次期首相が確実視される安倍晋三官房長官も公明党の要請を受け入れる見通しだ。
冬柴氏は、同党が再結成された98年11月、幹事長に就任。30日の党大会で退任する神崎武法代表と共に、与党内調整の陣頭指揮に立ってきた。党大会後は、太田昭宏幹事長代行が代表に就任する新体制が発足するため、自民党との太いパイプを持つ冬柴氏に閣内での「自公連立の調整役」を期待したとみられる。閣僚ポストについては、総務相や国交相などの重要閣僚での入閣を想定している。
また、太田氏の後任には井上義久政調会長、その後任は斉藤鉄夫政調副会長、東順治国対委員長の後任には漆原良夫幹事長代理の就任がそれぞれ有力となっている。【坂口裕彦】