12日午後10時5分ごろ、岐阜県輪之内町中郷新田、化学薬品の精製リサイクル会社「日本リファイン」(川瀬泰人社長)の本社・輪之内工場の生産ラインにあるフラスコ型の蒸留ヤード(下部の直径約2メートル、高さ約15メートル)でガス爆発が起き、火災が発生した。一時は煙とともに激しい炎が噴き上がったが、同11時50分ごろ鎮火した。県警大垣署によると、この爆発で従業員の林誠也さん(21)=大垣市=が顔などに軽いやけどを負った。同社は24時間操業をしており、当時7人で作業をしていた。蒸留ヤードは廃液からアルコールを蒸留させる装置で、なんらかの化学反応を起こしたのが原因とみられ、同署で詳しく調べている。
同工場は1966年の設立で、従業員は約200人。工場内には蒸留塔14基を備え、薬品のタンクも59基ある。90年にも同じ場所で爆発事故が起き、従業員1人が死亡している。
現場から約300メートル南に住む主婦(72)は「ドカーンというものすごい音とともに居間のガラスが真っ赤に染まった。慌てて外に出たら、何回か爆発音がした。約1時間後には白い煙になったが、怖かった」と話していた。また1キロほど離れた自営業、田中耕太郎さん(49)は「すごい音がして窓ガラスが震えた。キノコ雲のような煙が上がっていた」と声を震わせていた。
毎日新聞 2006年9月13日