三井住友銀行など4金融機関が、ダイエーが産業再生機構から借りている約1400億円の債務の借り換えに伴う融資に応じる方針であることが14日分かった。15日にも正式合意する見通し。ダイエーは再生機構の債務を10月末にも完済する見込みで、再生機構はダイエーの支援を完全に終える。
借り換えに応じる金融機関と金額の内訳は▽三井住友銀行約500億円▽住友信託銀行約500億円▽野村ホールディングス約300億円▽新生銀行約100億円。来年5月末までの短期貸し付けの方向で最終調整している。
04年2月末には約9804億円に上ったダイエーの有利子負債は、再生機構支援下でリストラなどを進め、今年2月末時点で約4130億円に圧縮した。ダイエーはイオンなどと資本・業務提携する方向で協議を進めているほか、ダイエー主要店舗など39件の資産売却など更なる負債圧縮も打ち出した。このため4金融機関は「財務の健全化が進み、短期間で再び経営不安に陥る危険性は低くなった」と判断した。
筆頭株主の丸紅とダイエーは更なる有利子負債圧縮のため、ダイエー傘下の食品スーパー大手マルエツやクレジットカード会社のオーエムシーカード株の一部売却なども今後、検討し、2000億円程度を圧縮する見通しだ。【宮島寛】
毎日新聞 2006年9月14日