緑茶飲料最大手の伊藤園は24日、コーヒーチェーンのタリーズコーヒーを運営するフードエックス・グローブ(FXG)株式の36.4%を取得すると発表した。手薄のコーヒー事業を強化する狙いで、タリーズブランドの缶コーヒーの投入も検討していく。
伊藤園は25日にも、FXGの約3分の1の株式を保有する投資会社から全株を譲り受けるなどして36.4%を保有する筆頭株主となる。買収額は約48億円。タリーズは現在、全国に約300店を展開しているが、業績は低迷しており、伊藤園は今後も株式の買い増しを検討するという。
伊藤園は「おーいお茶」のヒットで緑茶のシェアは1位だが、缶コーヒーのヒット商品はない。業界関係者によると、缶コーヒー市場はコカ・コーラ、サントリー、ダイドー、キリンビバレッジ、アサヒ飲料の上位5社で市場の8割近くを占めている。【三沢耕平】
毎日新聞 2006年10月25日