参院教育基本法特別委員会は22日、安倍晋三首相が出席して教育基本法改正案の実質審議をスタートした。首相は現行法について「教育水準の向上を図り、一定の役割を果たしたが、占領下でできた成立過程も指摘せざるを得ない」と述べ、公約である「戦後体制の見直し」の観点から改正の意義を強調した。舛添要一氏(自民)への答弁。
国旗・国歌に関しては「日の丸や君が代に一部の国民が拒絶反応を持ち、それを強要した。学校教育の現場で大きな影を落としていた」と、反対運動を展開した教職員組合を批判した。
伊吹文明文部科学相は高校での履修単位不足やいじめ問題に関連し、「教育委員会に対し調査、指導する権限がない。教育の根幹にかかわる問題としてぜひ論議してほしい」と述べ、文科省の権限を強化する必要があるとの認識を示した。【平元英治】
毎日新聞 2006年11月22日