千葉県柏市で昨年4月、女子高校生3人がひき逃げされ重傷を負った事件で、殺人未遂、危険運転傷害罪などに問われた同市増尾4、建設作業員、石井高幸被告(43)に対し、千葉地裁松戸支部は26日、懲役16年(求刑・懲役20年)を言い渡した。伊藤正高裁判長は「交通法規に関する順法精神の欠如は顕著。自己保身のため他者の生命の危険をも顧みない危険悪質な犯行」と指摘した。
判決によると、石井被告は昨年4月25日午後6時45分ごろ、酒を飲んで乗用車を無免許で運転し、柏市新柏の市道交差点に赤信号を無視して進入。横断歩道を渡っていた県立高校1年の女子生徒3人(いずれも当時15歳)をはね、重傷を負わせ、車体の下に巻き込まれた1人を約400メートルひきずって逃げた。この生徒は現在も入院している。
石井被告は公判で「引きずったのは車の部品だと思った」と主張したが、伊藤裁判長は「被告の公判供述は信用できない」と断じた。【長谷川力】
毎日新聞 2007年3月26日 11時07分 (最終更新時間 3月26日 11時12分)