「巨人ばかりがたたかれる」--。巨人の滝鼻卓雄オーナーが26日、ボヤきまくった。
この日、東京都内で取材に応じた同オーナー。西武の裏金問題に端を発したドラフト改革論議で、12球団中で巨人だけが今季からの希望入団枠の撤廃に消極的な姿勢を取ったことが批判にさらされ、我慢がならない。「毎日、巨人が一人だけ悪者になっている」と険しい顔で語った。
しかも他球団は、世間の風向きに敏感に反応し、複数の球団が今秋のドラフトで希望入団枠を返上する動きを見せている。これも同オーナーは気にくわない。「マスコミが怖いから、マスコミの風をよけようとしてオレを盾に使っているわけだ。そんなことでいいのかね」と反撃し、「単に希望枠だけやめてくれで、方向付けとかへったくれもない」と言い放った。
さて、放言といえばこの人、渡辺恒雄球団会長。この日は東京都内のホテルで知人と会食。ほろ酔い加減で報道陣の前に現れ、「(巨人は)いつも悪者だなー」。かつての「球界の盟主」も、影響力低下は著しく、出るのは愚痴ばかりか。【田中義郎】