経済産業省は28日、改正消費生活用製品安全法(14日施行)に基づき義務化された事故報告の第1弾を公表した。製品起因の疑いがあるのは、「東洋エクステリア」(東京都新宿区)が製造・販売する車庫用電動はね上げ門扉と、「エヌティー・エナジー」(埼玉県越谷市)が中国から輸入・販売したリチウムイオン電池の2件。東洋エクステリアは対象製品をリコール(無償改修)する。
東洋エクステリアの電動門扉については、今月12日、香川県で女児(3)が門扉を固定する穴に指を入れた状態で開閉スイッチを入れたため、扉を上げ下げするための回転式金具に指を挟み指を骨折した。スイッチは子供が簡単に触れる場所に設置されており、カバーも付いていなかった。このほか同様に指を切断・骨折する事故が01年以降、5件起きていた。
同社は97年10月以降、電動門扉を3万8000台販売。改修対象商品は▽オーバードア▽ワイドオーバードア▽オーバードアR▽ワイドオーバードアR。問い合わせはフリーダイヤル(0120-601-852)へ。
一方、エヌティー・エナジーのリチウムイオン電池は引き出しに入れていた際、発火し棚などを焼く事故が起きており、同社は消費者に注意喚起するとしている。
このほか、「パロマ工業」や「長府製作所」のガスコンロや石油風呂釜でやけどや家屋を焼く重大事故が3件起きており、原因を調査中。経産省製品安全課は「報告義務化により、これまで報告されていなかったものが出てきている」と分析している。【北川仁士】
毎日新聞 2007年5月28日 20時10分