栃木県茂木町が05年度と07年度に実施した糖尿病予防教室で、参加者32人に採血器具のカバーを使い回していたことが分かった。健康被害の報告はないという。使い回したのは、血糖値を測定するため指先に針を刺して微量の血液を採取する器具。採血ごとに針を交換したが、針にかぶせるカバーはアルコール消毒して繰り返し使っていたという。
島根県の医療機関で採血器具の使い回しが発覚したのを受け、町が自主的に調査していた。厚生労働省は06年3月、肝炎感染の恐れがあるため、肌に触れるカバーの使い回しを禁じる通知を出している。【戸上文恵】