【ワシントン草野和彦】米航空宇宙局(NASA)は5日、火星探査機「フェニックス」の顕微鏡がとらえた砂やちりの画像を公開した。直径は人の髪の毛の10分の1程度で、研究チームは「地球外の惑星で撮影された最も高解析度の画像」としている。
砂やちりは、フェニックス着陸時に地表から吹き上がったものが、顕微鏡に付着したとみられる。色や大きさはさまざまで、研究チームの一人は「ただ赤茶色に見える火星の土に、いろんな物質が含まれているのが分かる」と語った。
一方、フェニックスによる土壌や氷のサンプル採取は、火星の周回探査機を経由した地球からの指令などに不具合があり、予定よりやや遅れている。
毎日新聞 2008年6月8日 東京朝刊