衆院は21日の本会議で、体調不良で辞表を提出した町村信孝議長の辞職を許可し、新議長に自民党の大島理森衆院予算委員長を選出した。現職の衆院議長の辞任は1989年の原健三郎氏以来。町村氏の在任期間は戦後3番目に短い119日となる。大島氏の後任の予算委員長には河村建夫元官房長官が就任した。
大島氏は当選11回で党幹事長や副総裁などの要職を歴任し、国会対策委員長の経験も長い。与党は安全保障関連法案など難航が予想される国会運営での手腕を期待している。
町村氏は14日に体調を崩して都内の病院に検査入院し、16、17両日の本会議を欠席した。「軽い脳梗塞」との診断から議長の職務の継続は難しいと判断し、20日に川端達夫副議長に辞表を提出した。自民党は国会運営への影響を最小限にとどめるため後任の人選を急ぎ、野党側も了承した。