2020年東京五輪・パラリンピックのメーンスタジアムとして建設される新国立競技場について、日本学術会議(大西隆会長)は24日、明治神宮外苑地区の自然環境への配慮が足りないとして国や東京都、事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)に見直しを求める提言を公表した。
これまで建築家や市民団体が計画に反対してきたが、内閣府の特別機関で国内の科学者を代表する組織が改善案を示したことで、国やJSCの対応が注目される。
同会議は、競技場周辺をコンクリート製の人工地盤とする計画では現在の神宮の森のような自然を育てることは不可能と指摘し、人工地盤の縮小を提案。競技場脇の地下を流れる渋谷川を再生させることで景観のみならず、夏の五輪で極めて過酷になると予想される暑さを和らげる効果も期待できるとしている。〔共同〕