詩集「深呼吸の必要」などの著作で知られ、評論や児童文学の分野でも活躍した詩人の長田弘(おさだ・ひろし)氏が3日午後3時25分、胆管がんのため東京都杉並区の自宅で死去した。75歳だった。告別式は近親者のみで行った。喪主は長男、敦さん。
福島市生まれ。早稲田大在学中に詩誌「鳥」を創刊、1965年に「われら新鮮な旅人」でデビュー。日々の生活や自然についてシンプルな言葉でつづり、幅広い世代の支持を得た。
主な著作に「記憶のつくり方」(桑原武夫学芸賞)、「世界はうつくしいと」(三好達治賞)など。今年4月に「長田弘全詩集」を出版した。