【ソウル=峯岸博】韓国政府は22日、死去した金泳三元大統領(87)の葬儀を「国家葬」とする方針を固めた。期間は22~26日の5日間。26日午後2時(日本時間同)にソウルの国会議事堂で告別式を開く。黄教安(ファン・ギョアン)首相が葬儀委員長を務める。
金泳三・元韓国大統領
臨時閣議で審議した。朴槿恵(パク・クネ)大統領が決裁する。朴氏は訪問先のマレーシアで「深い哀悼の意を表し、故人の冥福を祈る。法と遺族の意向に従い、礼を尽くし、葬儀を準備する」とのコメントを発表した。
近年の大統領経験者の葬儀では、金大中氏が「国葬」、盧武鉉(ノ・ムヒョン)氏は国葬に次ぐ格式の「国民葬」だった。2011年の法改正で国家葬に統一された。
ソウル大病院は22日未明に記者会見し、金泳三氏が同日午前0時22分、敗血症と急性心不全のため死去したと発表した。金泳三氏は民主化運動を長く主導。1993年に軍事政権に終止符を打ち、文民政権を率いて軍事政権下の不正・腐敗追放などに取り組んだ。