沖縄県の安慶田光男副知事(右)に謝罪する水上正史・外務省沖縄担当大使(中央)と井上一徳・沖縄防衛局長=20日午前10時40分、那覇市
女性の遺体を山中に捨てたとして米国籍で米軍属のシンザト・ケネフ・フランクリン容疑者(32)が沖縄県警に逮捕された事件を受け、外務省の水上正史・沖縄担当大使と沖縄防衛局の井上一徳局長が20日午前、沖縄県庁を訪れ、事件について県に陳謝した。
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県側からは、台湾出張中の翁長雄志(おながたけし)知事に代わり、安慶田(あげだ)光男副知事が応対。水上大使は「3月(の暴行事件)に続きこういうことになり申し訳ない」と謝罪。「我々なりに努力してきたが、結果として大変な惨事になった。今後とも気を引き締め、県民に安心して生活していただけるよう考えていきたい」と語った。
これに対し、安慶田副知事は「これまで綱紀粛正、再発防止を何度も求めてきたが、何ら目に見えた改善がない」と抗議。「全ての県民が『またか』と思っている」と指摘した。
20日午後には、在沖縄米軍トップのローレンス・ニコルソン四軍調整官が県庁を訪問する予定。シンザト容疑者の逮捕が報じられた直後、ニコルソン氏から安慶田副知事に電話があり、「謝罪に参りたい」と伝えられたという。ニコルソン氏は、3月に那覇市内のホテルで米兵による準強姦(ごうかん)事件が起きた際にも県庁を訪れて翁長知事に謝罪している。