福岡6区補選に出馬予定の蔵内謙氏(中央)の応援に駆けつけた麻生太郎副総理兼財務相(右)と古賀誠元自民党幹事長(左)=18日午後、福岡県久留米市の西鉄久留米駅前、長沢幹城撮影
鳩山邦夫氏の死去にともなう10月の衆院福岡6区補選で、麻生太郎副総理兼財務相と古賀誠元自民党幹事長が18日、福岡県久留米市などで街頭演説し、自民県連が推す蔵内謙氏(35)への支援を訴えた。一方、蔵内氏と党本部の公認を争う邦夫氏の次男の鳩山二郎氏(37)も支持固めに動いた。
麻生氏と古賀氏は長らく党内のライバルとしてしのぎを削った間柄。2014年の総選挙では、衆院福岡1区にお互いに近い候補者を立てて争った経緯がある。しかし今回の補選では、麻生氏は蔵内氏の選挙対策本部長、古賀氏は選対本部顧問を務め、タッグを組んだ。
西鉄久留米駅前に並び立った麻生氏は「古賀先生といっしょに街頭(演説)をやるのは過去35年で初めて。蔵内氏を国政に上げて欲しい」。古賀氏は「麻生先生と決して仲が悪い間柄ではない。力を合わせて、政界に素晴らしい人材を残したい」と訴えた。
一方の鳩山二郎氏はこの日、市長を務めた大川市と、大木町でそれぞれ事務所開きをした。大川市の事務所開きでは、邦夫氏が立ち上げた議員グループの衆院議員や地元商工会、医師会、農協の幹部らが出席。鳩山氏は「今回は6区の主権を守る戦い。妙な圧力に民意が屈したら、政治は終わりだ」と述べ、蔵内氏を推す県連を批判した。
補選では、民進党がインドの日本国総領事館元職員の新井富美子氏(49)を公認。共産党は党筑後地区委員長の小林解子氏(36)を擁立。幸福実現党は党県本部総務会長の西原忠弘氏(61)が立候補を表明している。