富山外国語専門学校1年生だった次女美奈さん(当時19)の名前にいとおしそうに触れる富山県高岡市の山谷信昭さん=ニュージーランド・クライストチャーチ、吉田真梨撮影
日本人28人を含む185人が犠牲になったニュージーランド(NZ)南部地震の発生から22日で6年。七回忌にあたる今年、被災地クライストチャーチ市に全犠牲者の名を刻んだ「追悼の壁」(長さ110メートル、高さ3メートル)が完成した。追悼式典がその前で開かれ、日本人遺族や友人も訪れた。
■対岸には白バラ
22日の式典では、犠牲者185人の名前が国ごとに読み上げられた後、地震発生時刻の午後0時51分(日本時間午前8時51分)にあわせて、参列者が約1分間祈りを捧げた。
「追悼の壁」は、富山市立富山外国語専門学校生12人を含む日本人28人が死亡したカンタベリーテレビ(CTV)ビルから南東約700メートルのエイボン川沿いにある。対岸には遺族が昨年植えた白バラが咲き、ベンチに座ったり散策したりしながら壁を眺めることができる広場になっている。
壁には犠牲者の185人の氏名が母国語と英語で刻まれた。親しかった人同士は近くに配置されている。地震の被害を説明し、被災者を悼む言葉とともに、救助にあたった人々への感謝も記された。壁の足元には献花できる場所もある。
コンセプトやデザイン案を決め…