遺体の身元特定の流れ
神奈川県座間市のアパートで9人の遺体が見つかった事件で、カード類や携帯電話の位置情報など、遺体の身元につながる女性計6人分の有力な手がかりが見つかった。警視庁は、6人の家族に鑑定のための資料提供を求めるなどして、被害者の特定を進める。遺体が切断され、身元確認が難しいなか、DNA型鑑定がカギを握る。
逮捕当日、白石容疑者に会う約束 「私が10人目に…」
特集:座間9遺体事件
捜査1課によると、死体遺棄容疑で逮捕された白石隆浩容疑者(27)の自宅アパートでは、クーラーボックスなど大型の収納箱七つから9人の頭部や約240本の骨が見つかった。司法解剖の結果、2人は死後1~2週間、7人は死後1~数カ月ほど経過していたとみられる。白石容疑者は9人について、主にツイッターで知り合い「本名は知らない」と述べている。
事件は、東京都八王子市の女性(23)について、家族から行方不明の届け出を受け、捜査したことで発覚した。現場からこの女性を含む5人分のキャッシュカードや診察券が見つかり、座間市周辺で携帯電話の位置情報が途絶えた女性と合わせ、計6人分について身元の特定につながる有力な情報があるという。
警察庁によると、昨年1年間に全国の警察に届け出があった行方不明者は8万4850人。このうち、行方がわからなくなる前後の状況などから、犯罪や事故に巻き込まれて生命や身体に危険が生じている可能性があると判断された「特異行方不明者」は5万6115人だった。
特異行方不明者の早期発見のた…