養老サイダー復刻合同会社の中村一代表社員=岐阜県養老町、戸村登撮影
香りは華やかで、甘さは控えめ。岐阜県の「養老サイダー」が17年ぶりに復活した。
――今月、17年ぶりに養老サイダーを復活させました。
「1900(明治33)年に発売された、日本で最も古いといわれるサイダーの一つです。知名度が高く最盛期には1日に8千本を製造していましたが、2000年に経営者の日比野泰敏さんが亡くなり、製造中止となっていました」
「今年は、元号が『養老』になった年から数えて1300年です。記念に何か残せないかという思いがありました。中日本高速から養老町観光協会に『養老サイダーを復活させては』と提案があり、実現に向けて動き始めました」
「クラウドファンディングで50万円を集める目標でしたが、122万円が集まり、製造費用の一部に充てました。ただ、サイダーの作り方が分からなかった。『ない』と言われていた当時のレシピを探したところ、泰敏さんの妻文子さんが、今年3月に工場跡で見つけました。そのときの感激は忘れられません。地元高校の生徒が試作し、創業家の方々の監修を経て完成しました」
――作り方や味の特…