多くの報道陣が見守る中、W杯ロシア大会に臨む日本代表のメンバーが発表された=2018年5月31日午後4時9分、東京都港区、関田航撮影
31日、ワールドカップ(W杯)ロシア大会に臨む日本代表メンバー23人を発表した西野朗監督のあいさつと、主な受け答えは次の通り。
本田・香川・岡崎、W杯代表入り 西野Jの23人選出
カズ、ヒデ、ラモス…あなただけの日本代表をつくってみよう
【特集】2018ワールドカップ
日本代表のニュースや試合日程
「先月12日に監督に就任させていただき、1カ月足らず。(今月)21日からのキャンプ、10日足らずの活動の中で、W杯の23名のリストを挙げなければいけなかった。非常に難しい、厳しい、代表ならではの選考に関して、自分が携われることをうれしく思っているし、自信を持って23名をリストに挙げたい。全ていい状態で、選考にあたるわけにはいかなかったが、まだ本大会まで猶予がある。そういう猶予を含めた上で、メンバーを決めさせてもらった」
――メンバーを決めた今の思いは。
「(前回大会の)ブラジルでの結果を踏まえ、成長し、ロシアへ向けての強化を進めてきた。選手たちもお互いに鍛錬しながら、1プレーヤーとしての競争の中で、目指してきた大会。そういう中で、最終的に23名を選ばなければいけない。選ぶ、ということの厳しさは、どんな指導者も持っている。代表チームに関しては、色々な可能性の選手たちを選べる」
「たくさんの選手が、ロシアへの道を作ってくれた。現在、非常に伸びている選手たちもいる。これから飛躍してくれるだろうという選手もいる。これは瞬間に、決められるものではない。昨日の試合(国際親善試合ガーナ戦)が全てではないし、総合的に考えた中で、来月の(初戦コロンビア戦がある)19日に、ベストパフォーマンスを出してくれる選手を、色んな可能性を考えた中で選ばせてもらった」
――いつ決断したか。
「最終的には今朝。昨日の試合をプレーした選手、全員のメディカルチェックを行い、その上でスタッフの意見も聞いた中で、今朝最終的に決めた。自分の中では、昨日(試合が)終わった時点で、大きなけががなかったので、リストは作らせてもらった」
――重要視した点、基準は?
「大会に臨むにあたり、対戦国を含めて、色んなプランを立てる。色んなシチュエーションを考える。ポリバレント(複数のポジションをこなせる)という基準も一つある」
――井手口、浅野、三竿が選ばれなかった理由は?
「非常に有望な若手の3人。この舞台に立たせてくれたのも、彼らの力が大きい。彼らの代表でのパフォーマンスは強く感じている。それを求めたかったが、彼らの現状がそういう環境でなかった。彼らに本当に期待している。これからの日本サッカーを背負ってくれる選手だと思っている」
――この23人で、どんなサッカーを志したいか。
「積み上げてきた素晴らしいストロングポイントがある。それを生かした代表でありたいし、また違う代表を披露したい。各チームに対応できるベストな代表チームを結束して全員で作り上げていきたい」
――目標は?
「日本チームらしい、サムライブルーらしい日本のサッカーをやりたいという、大きな目標を強く持っている。具体的に数字でということであれば、1試合1試合、ポイント(勝ち点)を取って、1次リーグは抜けたい」
――(1996年アトランタ五輪でブラジルを破った)「マイアミの奇跡」を起こした西野監督に聞く。どういう「奇跡」を起こしてくれるか。
「23人を選んで、これからどういうサッカーができるのか。選手たちがどう活躍してくれるのかが楽しみ、というだけで、奇跡と言われても、正直お答えできることはないが、初戦のコロンビア戦に強く入っていきたい。あのコロンビアを倒すことは、小さな奇跡かもしれない。選手の活躍を願いたい」