通常国会が22日、182日間の会期を終え閉会した。政府が今国会に提出した法案65本中、成立したのは60本。成立率は92・3%で、第2次安倍政権以降の6回の通常国会で3番目の高さ。新規の法案提出がこの6回で2番目に少なかったことや、会期を32日間延長したことが要因とみられる。
与野党が対立した働き方改革関連法は「高度プロフェッショナル制度」が過労死を招くと批判され、カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法はギャンブル依存症が増える懸念が残ったが、いずれも与党が成立を急いだ。成人年齢の引き下げや受動喫煙対策の強化などの改正法もそれぞれ成立した。
議員立法では、政治分野における男女共同参画推進法が全会一致で成立。参院定数を6増やす改正公職選挙法は「党利党略」との野党の批判を押し切って与党が成立させた。与野党対立により、憲法改正に関する国民投票法改正案は継続審議となった。(斉藤太郎)