文部科学省の私立大学支援事業をめぐる汚職事件で、前科学技術・学術政策局長の佐野太容疑者(59)が昨年5月に東京医科大学の臼井正彦前理事長(77)と会食する前に、息子の受験を医療コンサル会社元役員に相談していたことが関係者の話でわかった。東京地検特捜部は前局長の意をくんだ元役員が、不正合格の依頼のために会食を設定したとみている。
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特捜部は24日、佐野前局長を受託収賄、元役員の谷口浩司容疑者(47)を受託収賄幇助(ほうじょ)の罪でそれぞれ起訴し、任意で調べていた臼井前理事長と鈴木衛・前学長(69)を贈賄罪で在宅起訴した。関係者によると、前局長と元役員は起訴内容を否認し、前理事長と前学長は認めているという。
発表などによると、佐野前局長は昨年5月、都内の飲食店で臼井前理事長から事業対象校の選定で便宜をはかるよう頼まれ、翌6月に谷口元役員を通じて事業計画書の書き方などを指南。前理事長らから、今年2月の入試で息子の点数の加算を受け、不正に合格させてもらったとされる。5月の会食のやり取りは、元役員が録音しており、特捜部は音声データを入手しているという。
臼井前理事長は24日、弁護人を通じ「認めるべきを認め、公判に誠実に対応します」とコメント。鈴木前学長も「受験生、保護者、社会の皆様に、大変なご迷惑とご心配をお掛けしたことを深くおわび申し上げます」とコメントした。
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また、同大は「前理事長と前学長が起訴されたことを大変重く受け止めています。ご迷惑、ご心配をお掛けしております多くの皆様に深くおわび申し上げます」とのコメントを発表した。
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