大阪産業大学(大阪府大東市)は20日、柔道部の1年生の男子部員(19)が男性コーチ(24)から木製の棒でたたかれ、後遺症が残る大けがをしていたと明らかにした。大学は直後から調査して体罰と認め、今月6日にコーチとの契約を解除した。スポーツ庁にも詳細を報告している。
大産大によると、4月から指導をしていたコーチは6月15日、学内の練習場で寝技の練習中、部員が時間を計るタイマーの前にいた。どくように注意したが従わなかったとして腹を立て、指導にあたるときに手にしていた木製の棒で部員を1回たたき、部員の右手首周辺に当たった。
強い痛みと腫れが起こり、神経障害などが起こる「コンパートメント症候群」と診断され、部員は約1カ月入院。3回手術を受けたが、後遺症が残っており、右手の指は辛うじて動かせる程度だという。
コーチは大学の調査に対し、「威厳を保つために棒を持っていた。感情的になってたたいてしまった」と話したという。
監督兼顧問(48)は当時現場にいなかった。大学は顧問職を解任し、監督を続けさせるかどうかを検討している。