群馬県みなかみ町の前田善成町長(50)が4月、町内の団体職員の女性に酔ってキスをした問題で、町議会は27日に臨時会を開き、町長の不信任決議案を可決した。前田町長は議長から通知を受けた日から10日以内に町議会の解散か、失職かを迫られることになった。
セクハラ問題発覚後の5月の臨時会では辞職勧告決議案が可決されたが、前田町長は「町のために一生懸命仕事をさせてほしい」などと辞職を否定。6月の定例会で提出された不信任決議案は否決されていた。再提出された不信任決議案は、「役場職員との信頼関係が失われ、入札の延期など行政が滞っている。観光地としてのイメージも失墜し、夏の観光、秋の紅葉シーズンを控えて観光に携わる人たちから不安の声が聞かれる」「町政の一日も早い正常化と、町政への信頼を取り戻すことが急務である」などと理由を挙げた。
この問題では、セクハラ被害を受けた女性側からの被害届を受け、県警が強制わいせつ容疑で捜査を続けている。(泉野尚彦)