夏の甲子園に初出場する北福岡代表の折尾愛真(北九州市八幡西区)で29日、選手15人の髪を卒業生で理容師の沖田妙子さん(69)らが刈り上げた。北福岡大会決勝をテレビで観戦した沖田さんが、母校のために一肌脱ぎたいと申し出た。
元々女子校だった折尾愛真。沖田さんは商業科卒で「私らの頃は大会といえば、そろばんだった。母校の子どもたちが甲子園に出るなんて、喜びも格別」。
2003年に共学となり、野球をはじめとしたスポーツが盛んに。美容専科コースの部屋でバリカンを選手の頭に当てながら「頑張ってね」と声をかけた。
普段、選手たちはお互いに髪を刈り合っているという。松井義弥主将(3年)は「すっきりした。手際もよく、できあがりのきれいさも違う。感謝の気持ちを持って、甲子園でプレーしてきたい」と話した。
折尾愛真は30日に兵庫県内の宿舎に向けて出発する。開幕は8月5日、決勝は21日に予定されている。(狩野浩平)