第12回朝日杯将棋オープン戦(朝日新聞社主催)のプロアマ一斉対局が29日、東京と大阪の将棋会館で行われ、プロが9勝1敗と圧倒した。結果は大差がついたが、アマがリードを奪い、プロが冷や汗をかく場面も目立った。
若手棋士10人とアマ10人が対戦。東京では午前と午後に3局ずつ、大阪では午前と午後に2局ずつ指された。大阪では、千葉県船橋市の将棋講師、知花(ちばな)賢アマ(31)が、通算勝率が7割を超える若手の大橋貴洸(たかひろ)四段(25)を破った。東京では、横山大樹・朝日アマ名人(28)が井出隼平(じゅんぺい)四段(27)に敗れた。東京会場で解説を務めた戸辺誠七段(31)は「接戦が多く、プロが追い詰められた局面もあった。アマの方々もよく勉強していると感じた」と話した。
朝日杯は持ち時間各40分で、使い切ると1手1分未満で指す早指し戦。プロアマ戦は1次予選の1回戦。第11回は、初出場の藤井聡太七段(16)が1次予選から10連勝して初優勝した。
東京会場では大盤解説会が開かれ、ファンは対局の冒頭を観戦した後、戸辺七段らの解説を聞いた。大阪会場でも解説会が予定されていたが、台風12号の影響で中止となった。(村瀬信也)
対戦結果(左が勝ち、▲が先手)
▲井出隼平四段 115手 横山大樹アマ
西田拓也四段 86手 ▲渡辺俊雄アマ
杉本和陽四段 94手 ▲竹下貴重アマ
都成竜馬五段 192手 ▲折田翔吾アマ
知花 賢アマ 110手 ▲大橋貴洸四段
佐々木大地四段138手 ▲奥村雄太アマ
斎藤明日斗四段108手 ▲庄司弘光アマ
▲長谷部浩平四段 75手 中口貴裕アマ
▲古森悠太四段 173手 羽仁 豊アマ
▲池永天志四段 195手 金子 俊アマ