発酵飲料「コンブチャ(kombucha)」の人気が、じわじわと広がっている。「昆布茶」ではなく、かつて「紅茶キノコ」の名でブームになった飲み物のことだ。米国では人気の飲み物だが、日本でもネットの通信販売で広まったり、バーが登場したりと、復権してきているようだ。
コンブチャは、緑茶や紅茶に砂糖と酵母などを加えて発酵させる。発酵の際の菌がキノコ状になるため、「紅茶キノコ」と呼ばれるようになり、1970年代に流行した。
食品の製造販売などを手がけてきた埼玉県川口市の「大泉工場」が、コンブチャ製造に本格的に取り組み始めたのは2年前。大泉寛太郎社長が訪米時に、スーパーでヨーグルトと同じ規模で陳列されているのを見たのがきっかけだ。同社では、92平方メートルのレンガ造りの建物に製造プラントを設け、最大で月5千リットルを生産できる。
ハイビスカス・レモングラスなどを加えたコンブチャは、酸味が抑えられ、飲みやすくさっぱりしている。名前のイメージとはほど遠い、爽やかな飲み物だ。名前の由来は諸説あるが、米国に韓国経由で持ち込まれた際、韓国語で菌のことを「KOM」と発音することが由来になったとの説があるという。
日本ではネット上の通信販売が…