「よーきんさったな」(鳥取県)
「会えて嬉(うれ)しいだいね」(群馬県)
信州総文祭の書道部門会場となるまつもと市民芸術館(長野県松本市)では、そんな47都道府県の方言で歓迎するのぼり旗が出迎えている。全国から集まる2万人の高校生をもてなすため、県内の高校生たちが企画した力作だ。
「まいどさん! ちょっと蕎麦(そば)食べてみまっし」(石川県)、「京の夢 大坂の夢 信州の夢 どすぇ」(京都府)。縦4メートル横60センチに思い思いに筆を走らせた言葉の数々を、来場者たちが楽しんでいる。
神社に掲げるのぼり旗などの作品を残した松本市ゆかりの書道家秋山白巌(はくがん、1865~1954)から着想を得た企画。生徒たちが担当地域の方言を調べ、歓迎や松本周辺の名所・名産を紹介する言葉を決めた。
松本蟻ケ崎高校書道部は大分県を担当し、「楽しんじくりぃなぁ 国宝松本城見ちいっちくりぃ」と書いた。丸山遥陽(はるひ)さん(3年)は「せっかく遠くから来たのだから楽しんでいって欲しいという思いを込めた」と話した。(森本未紀)