トルコ政府は、米国が課した鉄鋼やアルミ製品への追加関税をめぐり、世界貿易機関(WTO)の貿易ルールに反するとして提訴の手続きに入った。WTOが20日発表した。米国人牧師の拘束問題をめぐって対立する米国とトルコは互いに報復関税を課しており、両国の溝は深まっている。
米国は3月、トルコなどから輸入する鉄鋼に25%、アルミ製品に10%の追加関税を課した。さらに今月10日、トルコが長期拘束する米国人牧師の釈放を求めるトランプ米大統領が、トルコに対し、この追加関税を2倍に引き上げると発表。一方、トルコも15日、米国の自動車やアルコールなどに対して追加関税を課す対抗措置を発表していた。(ロンドン=寺西和男)