障害者の法定雇用率をめぐり、佐賀県は22日、障害者手帳を持たない職員4人を算入していたことを取材に対し明らかにした。
県によると、6月1日時点で知事部局の雇用率は2・39%、雇用者数は61人としていた。その後、3人が手帳を取得したことがなく、1人は症状が改善したため手帳を更新していないと判明。4人をのぞくと雇用率は2・27%に下がる。
県は手帳の有無を長年確認していなかった。「国のガイドラインの認識が不十分だった」としており、未取得の3人については「約30年前の入庁で、医師の診断書で障害者雇用に入れたのか、経緯は分からない」という。
ただ、4人を加えても障害者雇用促進法で定められた地方自治体の法定雇用率(2・5%以上)を下回る。「法定雇用率を達成するための水増しではない」と説明している。
今年度、厚生労働省から手帳の確認などチェックリストが示されたため、県は6月から8月上旬にかけて「本人に協力をお願いして確認した」という。