香港政府は23日、香港と中国本土を結ぶ初の高速鉄道「広深港高速鉄道」が9月23日に開通すると発表した。香港側の起点の西九竜駅から、隣接する広東省の深圳や広州を経由し、北京や上海、昆明など中国各地の44の駅とつながる。
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香港と広州間は現在、在来線で約2時間かかるが、在来線とは異なる駅を使う高速鉄道が開通後は最速47分に短縮される予定。高速鉄道は広東省、香港、マカオを大きな経済圏とみなして成長させる「大湾区構想」の中心プロジェクトで、観光や経済活動の活発化が期待されている。
一方、西九竜駅に出入境や税関の手続きを集約。中国の職員が同駅内で中国の法律に基づいて業務を執行するため、香港の高度な自治を保障した「一国二制度」に反するとして、香港の民主派から懸念の声が上がっている。(広州=益満雄一郎)