カメラ業界の主戦場が、一眼レフからより軽いミラーレスに移りつつある。ニコンは23日、同社初の高級ミラーレスカメラ「Z7」を9月下旬に売り出すと発表。これまでミラーレスは主力の一眼レフと競合しない入門機と位置づけてきたが、他社の攻勢を受けて戦略を見直した。
高画質カメラ、ソニーの挑戦 「プロ評価のブランドに」
赤字のデジカメ、続ける理由は? オリンパス社長に聞く
「ミラーレスのほうが伸びる可能性の高い市場だ」。ニコンの牛田一雄社長は東京都内で開いた「Z7」の発表会で、そう言い切った。
ミラーレスは、一眼レフと同様のレンズ交換式カメラだ。被写体をファインダーに表示するための鏡をなくして、一眼レフよりも小さくて軽いのが特徴。劣っていた被写体の動きを追う性能も向上しつつある。ファインダーにはデジタル処理した被写体の映像を表示するが、ファインダーのない機種もある。
一眼レフ市場はキヤノンとニコンで、ほぼ独占の状態だ。ニコンはこれまで、画質を左右する画像センサーは、ミラーレスでは一眼レフより小型のものを使ってきた。小さいほうが画質は劣るが、本体が軽くて扱いやすくなる。上級者向けの一眼レフと「すみ分け」を狙った。
だが、Z7は高級一眼レフと同…