トヨタ自動車系の不動産会社「東和不動産」(名古屋市)は、静岡県小山町に2020年度開設予定の新東名高速「小山パーキングエリア(PA、仮称)」に隣接して、レーシングチームやアマチュアレーサーらが利用できるガレージやホテル、レストランなどの「モータースポーツビレッジ(仮称)」を建設する。21年春から順次開業を目指す。同社と町が27日、土地利用事業についての基本協定を結び、発表した。
小山PAの予定地は、同じトヨタ系のサーキット「富士スピードウェイ(SW)」(同町)に近い。
東和不動産では、プロチームやアマチュアがレース用の車を保管、整備でき、ファンとの交流イベントにも使えるようなガレージや、自動車メーカーが歴代の名車の保管や展示をできるガレージをつくる。グループで宿泊できるコテージ型のホテルも建設する予定だ。ほかにレストランなどの飲食施設も誘致する。ガレージやホテルの規模、事業費などは未定。
富士SWは、東京五輪の自転車競技会場にもなる。鵜飼正男社長は「自転車やバイクなどの幅広い層に利用してもらえる施設にしたい」と抱負を述べた。
事業は、小山町が雇用創出や町の活性化を図る取り組みの一環として協力企業を探していた。町が事業主体となり、民有地の山林など約27ヘクタールを約20人の地権者から買収、補償する。飲食事業者などの企業誘致にも協力するという。(六分一真史)