北海道網走市の能取湖が9月1日から、漁業法の上で、それまでの内水面(湖水)から海面へと位置づけが変わる。同様の「湖」は他にもあるが、1950年代に海面指定されており、最近では能取湖だけだ。
同湖はオホーツク海に面した湖口があり、以前は海水と流入河川の淡水が混じる汽水湖だった。湖口は冬場、荒波で砂に埋まり、深い部分は無酸素状態で水産物は少なかった。そこで74年に国が湖口を永久水路化して常時、海水が入るようになり、今では湖水は海と同じ塩分濃度になった。
このためホタテやカレイ、ウニなど海洋性の水産物が捕れるようになり、水揚げ量と金額は飛躍的に増加した。現在、同市内の主な4湖の中で、能取湖の漁業生産高は最大だ。
ただ、内水面ではサケ・マス漁…