赤だけが三つ並んでいたり四角だったり。変わったタイプや消えゆく古い信号機を追いかけて、全国各地を巡る若者が札幌にいる。北海道大学大学院生の岩原拳士朗さん(22)。生粋の信号マニアで、最近はテレビ番組に出演し、豊富な知識を披露した。希少な信号機を記録に残そうと、この夏休みも交差点に足を運んだ。
岩原さんは札幌市出身。札幌北高から北大工学部に進み、現在は大学院工学研究院で公共交通を研究している。北海道でこの夏に放映されたバラエティー番組「タモリ倶楽部」で、「すごい勢いで消えています!昭和のヴィンテージ信号機を探せ!!」に出演。豊富な知識を駆使し、案内人を務めた。
信号機の面白さに目覚めたのは4歳のころ。色が変わるのを面白がったり、押しボタン式のボタンを押して何度も道路を渡ったりした。小学6年生のときにホームページ「Let’s enjoy signal!!」を立ち上げ、珍しい信号機の紹介を始めた。
グーグルマップや他のマニアのサイトで珍しいタイプや古い形の信号機の情報を得ると、実際に出かけて写真を撮り、観察する。後ろ側も撮影するのが鉄則。画像を拡大し、銘板に記されたメーカーや型番、製作年などを確認するためだ。
昨年9月に沖縄県に出かけ、47都道府県全てに足を運んだ。古い信号機には、昭和40年代前半(1960年代後半)ごろのものがあるが、最近はLED化が進み、急速に姿を消している。東京では大半が切り替わっているという。一方、北海道のLED率は他県より低いという。発熱が少ないLEDでは、雪や氷で見づらくなるためではないか、と岩原さんはみる。
古くて希少なのは「角形一灯(…