大阪市の中心部を南北に貫く御堂筋について、大阪市は30日、一部の側道を10月9~22日の14日間、実験的に閉鎖すると発表した。吉村洋文市長は2037年をめどに御堂筋の全面歩道化をめざしている。まずは段階的に側道を歩道にするため、閉鎖時の交通量を調べて可否を判断する。
御堂筋は梅田―難波間の約4・2キロを結ぶ幅約44メートル、最大8車線の国道。大阪市が管理している。
実験では、道頓堀川の南側から千日前通までの約200メートルにわたり、東側の側道1車線を閉鎖する。構想では、この区間の側道を2020年までに歩道にし、25年までに残りのすべての側道を歩道にする。
大阪市建設局によると、今回の実験区間は道頓堀などの観光地に近く、歩行者と自転車の量が御堂筋で最も多い。大阪府警と協力し、側道を閉鎖した場合に周辺で渋滞が起きないかなどを24時間調べる。
吉村市長は30日の記者会見で「実験がうまくいけば側道閉鎖を実現できるめどが立つ。非常に重要な実験だ」と述べた。今年秋に市民から意見を募り、今年度内に全面歩道化に向けた整備方針をまとめる。(半田尚子)