全国銀行協会の藤原弘治会長(みずほ銀行頭取)が、16日に引退する歌手の安室奈美恵さんについて「ファンを喜ばせるコンサートに情熱を注ぎ続けた」として、「銀行の『顧客本位の業務運営』をはるかに超えるファンへの思いを感じた」と称賛した。
【特集】安室奈美恵さん引退
安室さんの「ファン」を公言する藤原氏は、13日の定例会見で、1995年のヒット曲「Chase the Chance(チェース・ザ・チャンス)」を引き合いに「挑戦をすることの大切さを歌っていて示唆に富む」「時代の転換点にあって、銀行も既存の価値観にとらわれてはいけない」などと力説した。
スルガ銀行や東日本銀行など、業績を上げるために顧客を軽視した不正行為が横行する銀行界。これに対し、「26年間、本番さながらのリハーサルを入念にやり続けた」という安室さんのファンを大切にする姿勢に、藤原氏は「業界は違うが、学ぶべきことは多い」と語った。(榊原謙)