ナマズを使ったまちおこしに取り組む岐阜県羽島市で、なまずのハンバーガーが誕生した。市内3店舗が作り上げた個性ある味が好評で、新たに名乗りを上げる店も出ている。地元でもなじみが薄くなった味を起爆剤にしようと、製パン店と川魚料理店がタッグを組んだ。
今年3月に喫茶店やレストラン3店舗に「羽島なまずバーガー」がお目見えした。それぞれ店の個性が光り、リピーターの客もいる。
きっかけは昨年11月に開かれた「なまずまつり」。まちづくりに取り組む料理店「魚勝」3代目の佐藤彰洋さん(49)と「日の丸製パン」3代目の西松敦さん(52)が協力。地元の味で羽島を活性化させようと、照り焼きとフライの「なまずバーガー」600個を販売した。
手応えを感じ、祭りだけの一過性の取り組みにしないために販売してくれる店を募った。3店舗が手を挙げ、佐藤さんが調理法を伝授。3月から販売を始めた。
長良川と木曽川に挟まれた羽島市では、昔からナマズが捕れた。家庭の食卓にも当たり前のようにのぼり、かば焼きやみそ汁の具として食べられていたという。食生活の変化で徐々に敬遠されるようになったが、ナマズのかば焼きも提供する佐藤さんは「ウナギに比べヘルシーで、天然物はくせになる味」と、その魅力を語る。
佐藤さんと西松さんは「羽島と言えばナマズ。そんな街にしたい」と話す。11月には体験型イベント「長良川おんぱく」にも参加し、なまずバーガーの魅力を発信する予定だ。
3店が提供 それぞれの個性光る
3店舗のなまずバーガーを記者が食べ比べてみた。
羽島市竹鼻町のカフェ「さくら…