「すき焼き県」をPRするために群馬県が開催したアイデアコンテストで最優秀賞に輝いた「すきやき焼きまんじゅう」が商品化された。上州牛など県産食材を使い、県の新たな名物を目指す。
「すきやき焼きまんじゅう」は昨年、前橋市の中央農業グリーン専門学校(現中央農業大学校)で2年生だった池田昇平さん(20)と、浅見翼さん(22)が考案。「すき焼きに合う食材で、ソウルフードを、と考えた。『焼き』が重なる語呂合わせもいい」と池田さん。焼きまんじゅうをイメージした生地にすき焼きを包んだレシピは、県が昨年11月に開催した「ぐんま・すき焼き○○アイデアコンテスト」で最優秀賞を受賞した。
その後、同校を通じて、前橋市上泉町のパン店「メルシー」に商品化を依頼。2月ごろから開発をはじめ、7月に販売にこぎ着けた。「水分の多いすき焼きを生地に包むのに苦労した」と、同店の木嶋順之代表(51)。具材別に炒め、糸こんにゃくに水分を吸わせるなど工夫した。
具のすき焼きは全て県産食材を使用。肉やこんにゃく、ネギ、しいたけなどの甘辛い具材を、甘いみそだれを塗ったもっちりとした生地に包んだ。上州牛など高価な食材を使いながらも、価格は240円(税抜き)に抑えた。
池田さんは「自分のアイデアが商品になって光栄です」。木嶋さんは「定番の名物焼きまんじゅうのように、売れ続ける商品になって欲しい」と話す。(篠原あゆみ)