損害保険大手の三井住友海上火災保険は社員食堂で、使い捨てのプラスチック製ストローとカップを廃止する方針を決めた。国内の全ての社員食堂で紙製への切り替えを進める。損保ジャパン日本興亜も10月から同様の取り組みを始める。
プラごみによる海洋汚染が問題視されるなか、外食産業を中心にプラ製ストローを使用しない方針が相次いで示されている。それに加えて、本業で扱わない企業も自主的に対策を始めたことで、脱使い捨てプラの裾野が広がる可能性が出てきた。
三井住友海上は、東京都内と千葉県内にある四つのビルの社員食堂などで、プラ製ストローとカップを紙製へ切り替えた。大阪市にある自社ビルの社員食堂でも近く切り替える予定。これら社員食堂の利用者は、グループ企業社員も含めて合計1万600人。年間9万6千本のプラ製ストローの削減につながる見込みだという。
損保ジャパン日本興亜も10月から本社(東京・新宿)の社員食堂で、コーヒー用のプラ製カップを紙製に変更する。プラ製ストローは廃止する。1日2千人が食堂を利用するといい、1日あたりカップ1千個の削減になるという。(神田明美、川村剛志)