7日までに発表があったビール大手4社の2018年6月中間決算は、3社が増収になった。昨年の安売り規制強化や今年の業務用ビールの値上げなどで国内のビール系飲料は苦戦が続くが、チューハイや清涼飲料が補った。
サントリーホールディングス(HD)は、チューハイ「マイナス196℃ストロングゼロ」や缶ハイボールなどが好調で、手軽に飲める低アルコール飲料「RTD」の販売数量が前年より1割増。キリンHDは、第3のビール「本麒麟(きりん)」のヒットもあり、市場が縮小する中でビール系飲料の販売数量が2・6%増と3年ぶりにプラスになった。
アサヒグループHDは、ビール世界最大手アンハイザー・ブッシュ・インベブから買収した欧州事業などが営業利益を押し上げた。サッポロHDは「エビス」の苦戦などで唯一の減収となり、営業赤字に転落した。