イランの核・ミサイル開発問題をめぐって対立する米国とイランの両首脳が25日、国連総会の一般討論演説に登壇した。トランプ米大統領は、イランが中東で混乱を引き起こしていると主張。イランのロハニ大統領は、米国の対イラン制裁再開は違法と強調するなど、批判合戦となった。総会前には両首脳の接触を期待する声もあったが、実現はほぼ不可能とみられる。
先に登壇したトランプ氏は「イランの指導者は国家の資産で私腹を肥やし、中東に混乱と死、破壊の種をまいている」と批判。「米国はイランへの経済的圧力を強めるキャンペーンを始めた。イランの政権が血まみれの計画を進める財源を断つ」と訴え、「全ての国にイランを孤立させることを求める」と各国にも協力を呼びかけた。
これに対し、ロハニ師は「米国の(対イラン)制裁再開は一方的で違法だ。制裁は経済テロの形をとって(イランの)経済発展の権利を侵害し、世界貿易にも混乱を起こしている」と米国を非難。米欧が経済制裁を解除する代わりにイランが核開発を大幅に縮小する核合意から、米国が今年5月に離脱したことに触れ、核合意に復帰しない限り、米国との対話には応じない姿勢を改めて強調した。
このため、今回の国連総会で両…