トランプ米政権が離脱した核合意の維持を目指すイランと英仏独、欧州連合(EU)などが24日、ニューヨークの国連本部で外相級会合を開いた。関係国は第三国も対象になる米国の「二次的制裁」を回避するため、欧州企業などがイランとの原油取引を継続できる特別な決済システムを構築することで一致した。
イランは原油取引などの経済的利益の保証を核合意にとどまる条件にしている。EUのモゲリーニ外交安全保障上級代表はこの日、「欧州や世界中の企業がイランとの貿易を続けるため、金融取引を手助けする法的組織を立ち上げる」と表明。ドルを使わない、ユーロでの決済などを想定しているとみられるものの、「今後の専門家の協議で明らかになる」と述べるにとどめ、時期や詳細は語らなかった。(ニューヨーク=杉崎慎弥)