380年以上の歴史がある国の重要無形民俗文化財「長崎くんち」が7日、長崎市の諏訪神社で始まった。今年は7年に1度の人気の演(だ)し物、椛島(かばしま)町の太皷(たいこ)山(コッコデショ)が奉納され、台風一過の秋晴れのもと、アンコールを求める「モッテコーイ」のかけ声が何度も響いた。9日まで。
今年の踊町(おどりちょう)は七つ。本古川町の御座船では、船の動きを指揮する長采(ながざい)の顔のギリギリで船を止める「寸止め」が決まると、客席からは演技をたたえる「ヨイヤー」の大歓声が起きた。椛島町は7番目に登場。「コッコデショ!」のかけ声とともに36人の担ぎ手が約1トンの山車を宙に飛ばす、息の合った豪快な演技を披露した。
家族と見に来た長崎市の中学2年、水芦杏(あん)さんは「船回しや太皷山は間近で見ると迫力があってすごかった。テンションが上がりました」と笑顔を見せた。(弓長理佳)