新宿・歌舞伎町で、劇場や映画館を備えた複合娯楽施設を建てる計画が進んでいる。新宿東急文化会館の跡地で東京急行電鉄などが計画しており、2019年夏に着工し、22年度に完成する予定だ。
予定地は西武新宿駅近くで、地上40階、地下5階のビルを建てる。下層部には商店や飲食店のほかに、劇場(約850席)、ライブホール(約1500人収容)、映画館(約8スクリーン)を設ける予定。上層部にはホテルが入る。
ビルの外にも、イベント開催のためのステージを設けられる空地や大型ビジョンを備える。隣接する歌舞伎町シネシティ広場とあわせて、にぎわい空間を作り出そうと考えている。
ビル予定地にあった新宿東急文化会館は1956年に開館。ダンスホールやスケートリンク、映画館などを備え、新宿東口エリアを代表する娯楽施設として多くの客を集めたが、2014年に閉館した。跡地の再開発に向けて、地元商店主らの意見も採り入れて計画を作ったという。
東急電鉄の担当者は「歌声喫茶やディスコなど、新たな大衆文化が花開いてきた場所でもある。そうした歴史を引き継ぐ施設にしたい」と話す。(岡雄一郎)