署名約830万筆の目録を国連総会第1委員会のジンガ議長(左から2人目)に提出した日本被団協の木戸季市事務局長(中央)。左端は中満泉・国連軍縮担当上級代表=10日、米ニューヨークの国連本部、金成隆一撮影
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日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の木戸季市(すえいち)事務局長(78)が10日、ニューヨークの国連本部を訪れ、軍縮を担当する国連総会第1委員会のイオン・ジンガ議長(ルーマニア国連大使)に、核兵器廃絶を訴える「ヒバクシャ国際署名」830万403筆の目録を手渡した。
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署名は、日本被団協などでつくる市民団体「ヒバクシャ国際署名推進連絡会」が2016年から国内外の街頭などで集めてきた。
署名約830万筆分の目録を国連総会第1委員会のジンガ議長(左から2人目)に提出した日本被団協の木戸季市事務局長(右端)。左端は中満泉・国連軍縮担当上級代表=10日、米ニューヨークの国連本部、金成隆一撮影
木戸さんはジンガ氏に対し、「核兵器の完全な廃絶」を優先課題と位置づけるグテーレス国連事務総長の軍縮アジェンダと、被爆者の思いは一致していると強調。そのうえで「数億の署名を集めて、核兵器の軍縮が一日も早く、少なくとも私たちの生きている間に実現することを願っています」と思いを伝えた。
ジンガ氏は「惨劇が繰り返されないようにするため、被爆した方々が体験を語り伝える人生を選んだことに感銘を受けている。みなさんの不断の活動は、尊敬と称賛にふさわしい」とたたえた。(ニューヨーク=金成隆一)