東京・赤坂にアライグマが出没し、警察や消防が出動して大捕物となった。なぜ、都心にアライグマがいたのか。
「木にアライグマのようなものがいる」。港区の赤坂五丁目交番に目撃者から届け出があったのは17日午後8時20分ごろ。赤坂署員が現場に着くと、体長50~60センチほどのアライグマが木の上にいた。
高い所だったため、東京消防庁から空中作業車も出動。消防隊員が木にはしごをかけ、網で捕まえようと近づいたが、なかなか下りてこなかった。約2時間半後、消防隊員が木を揺さぶると、下りてきたアライグマはいったん網に収まったが、はい出して逃走。近くの路地に逃げ込んだところを、消防隊員に手で取り押さえられた。
ある署員は「どこから来たか分からないが、赤坂でアライグマなんて見たことがない」と驚く。港区の担当者も「区内での捕獲は聞いたことがない」という。
アライグマは北米原産。日本ではテレビアニメ「あらいぐまラスカル」などの影響で、1970年代後半からペットとして大量に輸入された。だが環境省によると、成長すると飼育が難しく、捨てられたり、飼育施設から逃げたりして野生化が進んだという。2005年に「特定外来生物」に指定され、専門機関での研究目的などを除き、原則として輸入や販売のほか、飼ったり野外に放したりすることも禁じられた。
今年8月発表の最新調査では、…